Category Archives: グローバリゼーション

ACM、ステファン・イバラキ氏によるインタビューを受けました!

2019年6月20日、ACM、ステファン・イバラキ氏よりビデオインタビューを受けました。イバラキ氏は、国連ITU「AI for Good」グローバルサミット共創設者でもあります。 インタビューでは、ACMチューリング賞受賞者のヨシュア・ベンジオ氏に対する私のインタビューや、私自身がAGIやAI社会の未来についてどう思っているかなどについてお話ししました。 さらに、日本やアメリカ、イギリスでこれまで私が受けた教育や、異文化に対する適応などについて聞かれました。 そして英国ケンブリッジ大学、米国ハーバード大学やコロンビア大学など、海外の大学と行っているAIに関する国際共同研究についてや、これからの私の目標などについて尋ねられました。 事前打ち合わせなしで、15分くらいの簡単なインタビューと聞いていたのですが、実際は40分以上にも及ぶロングインタビューとなり、途中うまく説明出来ないところもあっていろいろと大変でしたがとてもいい勉強になりました。 貴重な経験をさせて頂きましたことに心より感謝しております。 http://stephenibaraki.com/acm/interviews/v0619/toshie_takahashi_acm.html

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インタビュー:「チューリング賞受賞者ーヨシュア・ベンジオ氏」

2019年6月7日。AI大国カナダのモントリオール大学で、コンピューター・サイエンス分野のノーベル賞とも言われる「チューリング賞( 2018 ACM A.M. Turing Award )」を受賞したヨシュア・ベンジオ氏のインタビューを行いました。ヨシュア・ベンジオ氏はディープラーニングの父と言われ、ジェフリー・ヒントン氏やヤン・ルカン氏と共に、AIのブレイクスルーに貢献したパイオニア的存在です。 多くのAI研究者が大学を去り、Googleなどの企業に移ったにも関わらず、べんジオ氏は、次世代のAI研究者を育てることの大切さから、モントリオール大学に MILA (Montreal Institute for Learning Algorithms)を設立し所長を務めています。その一方で、スタートアップElement AIを立ち上げ、アカデミズムと企業の橋渡しも行っています。 今回のインタビューでは、AGIの可能性や、データバイアス、AIのチャンスとリスクなど、私がケンブリッジ大学や国際サミットや学会など、これまでの研究生活を通して疑問に思っていた点について貴重なお話を伺う事が出来ました。 インタビュー(英語)は、こちらから。

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米州国際経済フォーラムに参加しました!

2019年6月10日から4日間に渡ってモントリオールで開催された米州国際経済フォーラムに招待して頂きました。 AI、ロボット、ブロックチェーン、フィンテックなど、新しいテクノロジーのインパクトについて、各国首相や大臣、CEOなどが集まって、連日活発な議論が行われました。 AIの規制や倫理に関する議論では、最初から規制するのではなく、アメリカのシリコンバレーの文化のように、まずは自己規制(self-regulation)で初めてみて、問題が表明したら、アクションを起こすというプロセスの方がいいのではという意見がありました。すなわち最初から規制することによってイノベーションが妨げられるよりは、規則や法律はいつでも変えられるため、規制を設けずに企業の自己規制に任せて、イノベーションを尊重する方がいいということです。しかしながらこの方法が機能するためには、企業とアカデミック、自然科学と人文社会科学などのコラボレーションや、一般市民のエンゲージメントなどが必要となる点も指摘されました。 また、AIによる中国の監視社会やロシアの権威主義など、国家レベルでのAIのリスクについても議論されました。特に、中国のAI開発に関する懸念が、基調講演やセッションなどでかなり多く表明されました。中国のAI開発が西欧諸国よりも進んでいる点、データが国家により集められ人々の監視や統制に使用されている点、そして冷戦以降の新たな国家間における緊張関係を引き起こしかねない点など。 今回、経済フォーラムに参加して考えたことは、AI開発によって世界の構図が塗り替えられる可能性についてです。これまで、グローバル化の過程は、特に西欧諸国においては「西欧vs.その他」という構図で捕らえられて来ました。しかしながら、AIの社会的インパクトの大きさから、「AI先進国家(あるいはDigital Nation)vs.その他」にパワーチェンジしていくのかもしれません。このことのもたらす意味に関しては、また別の機会に述べたいと思います。 今回の経済フォーラムには、カナダやアメリカの政界や産業界から4000人の参加者が集まり、AIに対する関心の高さを肌で感じる事が出来ました。昨年と比べると、AIのセッションが増え、さらにビジネス界の参加者がかなり多くなったそうです。 日銀副総裁の若田部昌澄さんをはじめ、多くの方にお目にかかる事が出来ました。ご招待いただきまして、どうもありがとうございました。  

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招待講演:国連ITU「AI for Good」グローバルサミット

2019年5月28日から31日まで、ジュネーブで開催された国連ITU「AI for Good」グローバルサミットに、今年も招待して頂きました!昨年は、参加者が600名くらいだったのですが、今年は3000人となり、かなり大規模になっていてびっくりしました。 昨年と今年の違いは、規模の大きさだけではなくて、参加国が多様になっていること。特にアフリカ各国の大臣が多く来ていました。ITUは、現在インターネットで繋がっているのは世界の50%に過ぎないため、残りの50%を繋げる事を目標にすると述べました。一方で、各大臣たちも、アフリカにはビジネスチャンスがたくさんあることをアピールしていました。 プログラムの構成においてトラックやセッション、登壇者も昨年とはガラリと変わりました。「AIとデータサイエンス」「AIと若者と教育」「AIと健康とウェルビーイング」「AIと人間の尊厳と包摂」「AIと宇宙産業」など。また、昨年、「AI for Good」があるなら、「AI for Bad」もあるはずだという指摘がありました。今年は、リスクに関する「AIと人間の尊厳と包摂」のトラックが設けられました。リスクに関しては、排除や差別などについて、人種やジェンダーなど様々な観点から語られました。 今回のAIサミットで、私が最も共感を覚えたのは、フランスの数学者でマクロン大統領のアドバイザーであるCedric Villami氏の講演です。Villami氏は主に4つの点について強調されました。まず、AIはとてもintelligenceと呼ぶには程遠く、人工知能と呼ぶべきではない。まだ実験段階であるため、データを共有しながら協働して実験することが大切であること。第2に、学際的なアプローチが重要なこと。第3に社会的便益のために作らなければならないこと。第4に、人間が主権的であること。AIの軍事利用や戦争を避けるためには、各国が共通の目的に向かって開発することが必要だと述べられました。 私は「若者とAI」のトラックに招待されました。2016年からこれまで3年間日本の若者を対象に行って来た「若者とAI」プロジェクトの調査結果に基づいて、AIがもたらす新たなチャンスとリスクや、AIリテラシーや教育において必要な点、そしてAI社会の構築に必要な「ヒューマン・ファースト・イノベーション」について提案を致しました。 現在、AIは国境を越えた社会的インパクトの大きさから、環境問題などと同様にグローバルな問題となっており、他国との協働が求められています。今後も日本からの発信、そして共によりよいAI社会を創るための提案をしていきたいと思います。

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招待講演:コロンビア大学主催『AIとアートの未来』サミット@ニューミュージアム NY

2019年4月24日から27日まで、コロンビア大学、ナイツ財団、ニューミュージアム主催の「AIとアートの未来サミット」に招待して頂きました。 NYが一望できるニューミュージアムの最上階、スカイルームで「AIとロボットの社会的インパクト」について、キーノートスピーチをしました! コロンビア大学工学部学部長を始め、ニューミュージアムやアンディ・ウォーホール美術館、ウィットニー美術館の館長やキュレーター、ニューヨーク市議会、MITやハーバード、NYU、グーグル、ブルームバーグ、ナイツ財団やロックフェラー財団の会長など、AI、アート、ビジネスの第一線の方達が集まって、4日間、AIについて議論を重ねました。 このサミットの参加者は、世界全国からノミネートされた200名以上の中から、50名に絞って選ばれたそうです。こんな貴重なサミットに選んで頂いてとても光栄です! ご招待頂きましてどうもありがとうございました。 プログラム Opening Kickoff Event: Wednesday, April 24th 6:30pm–9:30pm: The New Museum Theatre (Open to the Public) Summit Day One: Thursday, April 25th 8:30am–6:30pm: The New Museum (Summit Participants Only) 7:00pm–9:00pm: Evening Partner Activations (Summit Participants … Continue reading

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AIやロボットの西洋と東洋の違いについて、ケンブリッジ大学のポッドキャストに挑戦しました!

2019年4月1日、 AIやロボットの西洋と東洋の違いについて、ケンブリッジ大学の「知の未来」研究所のBeth Slingerとポッドキャストに挑戦しました。 AIやロボットに関する日本と西欧の差異に関しては、これまで思想や宗教的な観点から主に多く説明されてきました。例えば,西欧のキリスト教に対する東洋の儒教,日本におけるアニミズムやテクノアニミズムなど。 そのためこのポッドキャストでは、ケンブリッジ大学との共同研究「グローバル・AIナラティブ」プロジェクトから歴史的・社会的文脈とともに説明を試みました。 さらに日本の実態を伝えるために若者や高齢者に対する調査研究についても触れました。 最後に今後のAI/ロボット開発において必要な「ヒューマン・ファースト・イノベーション」について少しお話ししました。

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招待論文:『人工知能(AI)とロボットがもたらす社会的インパクト:「ヒューマン・ファースト・イノベーション」に向けて』情報システム学会「AI時代における人間中心の情報システム」特集号

2019年3月31日、情報システム学会「AI時代における人間中心の情報システム」特集号が発行されました。 「人工知能(AI)とロボットがもたらす社会的インパクト:「ヒューマン・ファースト・イノベーション」に向けて」というタイトルで、これまでのAIやロボットに関する研究や国際学会での経験をまとめさせて頂きました。 少しでも皆さまの参考になる事がございましたら、とても嬉しいです。ご依頼頂きました砂田薫先生および学会関係者の皆さまに心より感謝いたします。 要旨 本論文の目的は,人工知能(AI)やロボットがもたらす社会的インパクトを理論的かつ経験的に捉えることである.まず理論枠組みとして,これまで理論と経験的調査研究との往還運動を通して発展させてきた「コミュニケーションの複雑性モデル」について紹介をする.次に,AIやロボットに関する日本と西欧の差異についてアプローチしていく.両者の差異に関しては,これまで思想や宗教的な観点から主に多く説明されてきた.そのため本稿では,ケンブリッジ大学との共同研究「グローバル・AIナラティブ」プロジェクトから,1920年代以降のAIナラティブについて社会経済的な力学から考察を試みたいと思う.さらに人とAI/ロボットとのエンゲージメントに関する実態について,現在行なっている2つの調査研究—若者とAI調査,高齢者のロボット・エンゲージメントから考察する.最後に今後のAI/ロボット開発において必要な「ヒューマン・ファースト・イノベーション」について提案したいと思う. 高橋利枝「人工知能(AI)とロボットがもたらす社会的インパクト:「ヒューマン・ファースト・イノベーション」に向けて」情報システム学会誌, Vol.14, No.2, 2019.3. [PDF}]    

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ケンブリッジ大学主催「Alの未来」ワークショップに参加しました。

2019年3月25日、ケンブリッジ大学主催のICTのAl、AICT(=AI+ICT)に関する「Alの未来」ワークショップに参加しました。 英国議会の人工知能委員会、ケンブリッジ大学、ロンドン大学、グーグルのエンジニアなどが、ディープラーニングの限界やデータのバイアス、倫理概念の定義の難しさなど、様々な課題について紹介しました。 例えば、ケンブリッジ大学のエイドリアン・ウェラー(Adrian Weller)博士は、「透明性」の概念一つとっても、開発者、利用者、規制など政策立案者の立場によって意味するものが違うため、定義つけることは困難であると述べています。 このように、AI倫理で用いられている概念は(「公平性」や「説明責任」、「透明性」など)非常に高度で抽象度が高い一方で、現実社会における倫理は個々の社会的文脈に依拠しているのです。 The Future of Artificial Intelligence: Language, Ethics, Technology 25 March 2019, 10:00 – 17:00 Room SG1, The Alison Richard Building, 7 West Road, Cambridge, CB3 9DT This is the inaugural workshop of Giving Voice to … Continue reading

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招待講演:在英日本大使館主催『AI・IoT時代における教育』

2019年3月1日、英国ロンドンの王立研究所にて、在英日本大使館主催『AI・IoT時代における教育』が開催されました。 私は、『ヒューマン・ファースト・イノベーション:人工知能がもたらす新たな機会とリスク』と題した招待講演を行いました。 AIやIoTによってもたらされる第4次産業革命、あるいはSociety5.0はどのような社会なのでしょうか?新たなテクノロジーがもたらすパラダイム・シフトを生きるために、どのようなスキルやリテラシーが必要なのでしょうか?その時、国や政府は一体何をすべきなのでしょうか?企業には何が出来るのでしょうか?AIがもたらす新たなチャンスとリスクは一体どのようなものなのでしょうか?次世代を担う若者、そして現代を生きる全ての人たちに、私たちはどのような教育をすべきなのでしょうか? AI・IoT時代における教育について、鶴岡公二駐英国特命全権大使をはじめ、渡辺克也総務省総務審議官、英国techUK のジュリアン・デイヴィッドCEO、ソフトバンクIoT事業推進本部古野雅人氏、NEC執行役員兼CMOの榎本亮氏、オックスフォード大学のマリアロザリア・タデオ先生など、日本とイギリスの産官学による多様な講演が行われました。 https://www5.jetro.go.jp/newsletter/london/2018/190301TechandHumanity.pdf イベントの後、大使公邸でのディナーにお招き頂きました。横山大観の絵の前で記念写真です!  

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招待講演:『AI/ロボットの社会的インパクト』@「EU-Japan 超高齢社会におけるAI/ロボットの未来」

2018年10月8日、ブリュッセルにて。EUと日本の「超高齢社会におけるAI/ロボットの未来」にご招待していただきました。私は、『AI/ロボットの社会的インパクト』についてお話しました。 このイベントには、兒玉和夫EU日本政府代表部特命全権大使やULBブリュッセル自由大学総長も参加され、超高齢社会に向けてAIやロボットの未来について活発なディスカッションが行われました。 早稲田大学の橋本副総長や高西教授、イタリアのFabio Bonsignorio教授など、世界のロボット研究を代表する方々と共に登壇出来てとても光栄でした。  

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