AI・ロボット

『人を幸せにするためのAI (AI for Good)」プロジェクト概要一覧

グローバル・AI・ナラティブ (ケンブリッジ大学)since 2018

2018年5月、ジュネーブで国連サミット「AI for Good(社会をよくするための人工知能)が開催されました。この国連サミットにおいて、ケンブリッジ大学のAI研究所である「フューチャー・オブ・インテリジェンス研究所:CFI(Leverhulme Centre for the Future of Intelligence)」は、人工知能が信頼を築き、全ての人類がその利益を最大限に享受するために、人工知能における信頼」を担当しています。

「グローバルAIナラティブ」プロジェクトは、この「AIにおける信頼」の中の一つのプロジェクトです。

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AI時代におけるこころプロジェクト since 2017

AIやロボットが、心を持つ事は出来るのでしょうか?人はAIやロボットに心を感じることは出来るのでしょうか?人間とロボットの違いは何でしょうか?そもそも心とは何でしょう?

このプロジェクトは、AI時代における重要なキー概念の1つである『心』 に関して、若者達へのインタビューを始め、AIやロボット研究、宗教、コミュニケーション・テクノロジー、社会学、心理学、哲学、アートなどの専門家と共に、多様な側面から探求していきたいと思います。

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ソーシャル・グッドのためのAI (ハーバード大学) since 2016

“AI in Asia”シリーズ

『AI in Asia:AI for Social Good』発表論文集(第2版)PDF ダウンロード

AI in Asiaシリーズは、ハーバード大学バークマンクラインセンター(Berkman Klein Center for Internet and Society at Harvard University)と共にDAH(Digital Asia Hub)によって計画され、2016年11月に香港、12月にソウルで開催され、2017年3月に東京大会を開催いたしました。私も、AI in Asiaシリーズの香港大会、韓国大会に招聘され、「AIの社会的インパクト(”Robots on the road to Tokyo Olympics 2020: Complexity and the Social impact of AI in Japan”)」について発表を致しました。そして、最後の東京大会をオーガナイズいたしました。

AI in Asiaシリーズ全3回のうち初回である香港でのイベントは、DAH設立1周年を記念して2016年11月21日に開催されました。香港大学で開催されたワークショップならびに香港海事博物館でのレセプションでは、AIのアジアでの可能性やリスクについて以下の点が議論されました。

  • AI発展のための経済的、社会的、技術的なキー要素
  • AIにより最も影響を受ける部門(健康、交通、エネルギー、製造、金融サービス、小売り、教育、都市生活、文化、ライフスタイル) について
  • 中華圏や南アジアにおける労働市場や雇用市場への影響
  • インドや東南アジアのような発展途上国におけるAIの影響
  • AIの発展を促進する政策や政府の支援
  • 信頼、倫理、規範、セキュリティ、プライバシー、安全に関する問題
  • AIに関する研究、投資、起業家精神の促進

第2回目は2016年12月16日にソウルで行われました。香港での議論を土台にして、「AI – Ethics, Economics and Societal Impact」と題して、高麗大学法科大学院(Korea University Law School)で行われたワークショップでは、機械学習や自然言語処理などAIの技術が進歩することで生じる倫理やリスクの面に焦点が当てられました。

第1回目香港大会ではAIに関する問題の概要の把握を、第2回目ソウル大会では倫理や個人情報、セキュリティなどリスクについて議論がなされました。そのため東京大会では、メインテーマを「AI for Social Good」として、様々な問題解決のためにAIを活用し、より良い社会を作るためのAIについて焦点を当てました。

2017年3月7日、8日に、「AI in Asia:AI for Social Good (社会の課題を解決したり、社会をよくしたりするための人工知能)」をテーマに、ハーバード大学を始めとする海外の第一線の研究者をお招きして、2020年、2030年、来たるべき「AI化された社会」に向けて議論を行いました。

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AIと多言語翻訳(VoiceTra) (NICT) 2016-2017

2020年東京オリンピック・パラリンピック大会で、日本を訪れる外国人にとって最も大きな問題は何でしょうか?

浅草、渋谷、原宿で外国人観光客190名に聞いたところ、「言葉の壁」という答えが最も多かったです。しかしながら、2年後のオリンピックまでに国民全員が英語やフランス語、中国語など、日本を訪れる外国人に合わせて言葉を習得するのは、不可能というもの。そのため多言語音声翻訳アプリの開発に期待が寄せられています。このプロジェクトでは、NICTの協力を得て、多言語音声翻訳VoiceTraの現状について、政府や企業など技術開発者に対するインタビュー調査を行いました。

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ロボットの社会的インパクト since 2016

2018年4月9日、ブリュッセルの欧州議会で開催された「ロボット経済圏」に関する国際会議に招聘されました。欧州議会は、自律的なロボットによって形成される未来社会に対して、世界に先駆けてルール作りを行いたいと考えています。アメリカや日本などの先進国が未だロボットに関する公的な規制などを確立していないため、EUがイニシアチブをとるチャンスだと捉えています。

会議では、人間を介さない自律的なロボットによって形成される、ブロックチェーンを用いた新たな経済圏の創発について多く言及されました。私は、主催者のサンターナ大学院大学Fabio Bonsignorio教授から、「ロボットの社会的影響」について、講演を依頼されました。会議では欧州議会の議員を始め、世界的に著名なロボット工学やビジネス、経済、法律の専門家たちと、人工知能やロボットによる社会経済的インパクトについて活発な議論を行いました。

会議の様子(”Robots and Social Impact”についての講演)

AI/ロボット分野において、ヒューマン・ファーストなイノベーションを起こすために、ロボット研究者と共に、ロボットとのエンゲージメントに関するフィールドワークを行っています。

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若者とAI/ロボットsince 2016

ポストオリンピックの日本はどのような社会になるのでしょうか?2030年、2040年の日本社会を考えるために、若者とAIやロボットとの重層的なエンゲージメントや意識などについて調査を行っています。

2016年に行った「若者と理想のロボット」に関する調査では、若者225名に対して、日常生活に欲しいロボットの絵を描いてもらいました。

2017年に行った「若者とAI/ロボットに関する意識調査」では、アンドロイドで有名な大阪大学の石黒浩教授や、イタリアのLeopoldina Fortunati教授 (University of Udine) とオーストラリアの Larissa Hjorth教授 (RMIT University)などと共に、調査項目の作成をいたしました。【2017年調査結果はこちら

2018年8月に行った「若者とAI/ロボットに対するイメージ」調査では、インタビュー調査から得られた仮説を元に、300名の若者にアンケート調査を行いました。